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それを見てまた、おばさん達がね。
“今時の若い子は制服の着方すらちゃんと出来ないなんて親の顔が見たいもんだわ。
腰パンとかカッコイイと思ってんのかしらね、だらしないんだから!
あんな、来てただ立ってるだけで給料もらえると思ってる馬鹿なんて目障りだからさっさと辞めてしまえばいいのに”
とか言うの。
もう、私の全てが、なんでも気に入らないみたいだった。
元からだらしない着方をしていた訳じゃないし、私は私服と制服を混同したような馬鹿じゃない。
一応この間まで、カッチカチにスーツとパンプスはいて出勤する普通の会社員だったんだもの。
寧ろマニュアルも研修もないようなこの会社のユルさに驚く位だというのに。
10kg痩せた私はただの骨と皮。
元から低かった血圧も体温もダダ下がりで、帰宅と同時に玄関で気絶する日々が続いていた。
医者に心療内科を紹介され、重度のうつ病と診断されたのは勤めて一週間と二日でのこと。
それでも、仕事は辞められなかった。
辞めなかったのは私の都合じゃない。
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