明け方のカラス

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結香は所謂お嬢様。 父親は複数の会社を経営している実業家だ。 それに比べ龍晋は、施設で育ち、両親の顔さえ知らずに育った。 早く自立する為に、バイトに明け暮れていた高校時代、そんな時に心の拠り所だったのが、入学式の時に見掛けてから、仄かに恋心を抱いていた、結香の姿を見掛ける事だった。 二年までは違うクラスだった為、登下校時や、廊下ですれ違った時には、一人ドキマギとしていた。 そんな結香と三年の時に同じクラスになった時には、天にも登る気持ちだった。
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