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海②
なぜか俺は海にきて子供らと遊んでいる。
「次、ビーチボールしよーぜ」
「ちょ、タ、タンマ、お、俺、休憩」
「おにーさん、疲れるの早すぎ」
「少し休む、から、勝手に遊んで、てくれ」
子供の体力とはすごいものだ。
まだ24とか言ったけど子供からみたらオッサンだよな。
「ねぇねぇおにーさん。私たちと遊ばない?」
日陰で休憩してたら2人組の女が声をかけてきた。
「もしよかったらアドレス交換しよ!」
積極的だな。まぁそーいうやつは嫌いじゃないけど。
「君ら暇なの?」
「うん、あ、あたし、莉奈、22なんだ」
「まどかでーす。おにーさんは?」
女の子は普通に可愛いと思う。
洸を好きだと自覚するまで、女の子とは遊んでた。
やっぱり女の子のほうが柔らかいし、可愛い。
「じゃあ遊ぼーか、俺はりつ、よろしく」
まだ間に合うかもしれない。
叶わない恋より手近にある恋を選んだほうが楽に決まってる。
「やった!じゃあね」
「りつ、こんなとこにいたん・・・
ご、ごめん、邪魔したかな?」
「あ、洸!ごめん、悪いけどやっぱりやめとくわ」
「ちぇー」×2
※※※
「待てって!洸!!」
「あれ?よかったの?子供達のことなら気にしなくていいんだよ。」
「あれはなんでもないから。ただ道聞かれただけだから」
「なーんだ、逆ナンかと思った。
りつってさ、高校とかよくモテてたから。」
「お前がいうか、お前が。
そーいや、最近、誰々と付き合ったとかいわねーけど彼女いないのか?」
「あー、うん。今はいいかなって、りつは?」
「まぁ俺もいねーけど」
「まぁ彼女いたら男2人で海なんか来ないよね」
「そうだな」
「あ、いた、佐伯、おにーさん。遅いよ。
どこにいってたんだよ」
「ごめんごめん」
「てゆーかお前佐伯って呼ばれてんの?
いいのか?それで」
「まぁ小学生男子ってそんなもんじゃない?
俺も先生のこと呼び捨てにしてたことあるし。」
「まぁそーだな」
「ほら行くぞ!」
「はいはい」
小学生に命令されついていく洸。
これじゃどっちが保護者かわかんねーな。
笑いがとまらない。
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