少女とヒキガエル

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美しい彼女は、自分がヒキガエルのためにそこにいるということを、知っている。 そして、そのヒキガエルがこの国にとって重要な存在ということも。 彼女は自らのキスをそのヒキガエルに捧げなくてはならない。 しかも、愛を込めたキスをだ。 そうすればこの国は安泰で、平和と豊かさを約束される。 だが、年頃でプライドの高い彼女は、派手に拒絶はしないものの、ヒキガエルに視線を合わせようともしなかった。
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