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列は、あれよあれよ伸びていき、配布2時間前なのに400人もの列ができた。折り返してきた列は俺の横を通り過ぎており、俺の横には7、8歳位の女の子が両親と並んでいた。
「みき。100個限定でしょう。無理なんじゃない?」
「並んでみなと分からない!」
「あと2時間くらいで帰るのよ、他に楽しい事たくさんあるみたいよ。見れなくなっちゃうよ。」
「大丈夫。みき待ってる。パパ、ママ、良太連れて見に行ってもいいよ。」
「あとで泣かないでね。」
「・・・うん。」
親子連れのやりとり聞きながら彼女が戻ってくるのを待っていた。
しばらくすると、隣の女の子みきちゃんが、リックサックの中から何やらアルバムの様な本を取り出していた。
「青君♪、黄色君♪、緑君♪、ピンクちゃん♪、赤君だ・け・がいなのよ~~♪」と歌いながらアルバムを見ていた。
何気なくアルバム覗いていると、
「お兄ちゃんも、ボコ戦隊好きなの?」
「・・・ボコ戦隊?」
「並んでる列は、ボコ戦隊1/30フィギアの限定販売の列だよ。」
「そうなんだ。お姉ちゃんに頼まれて、並んでいただけだから、よくわかってないんだ。みきちゃんはボゴ戦隊好きなの?」
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