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「…はいはい。どうせ俺は変な人ですよーだ」
苦笑いして桃は夏樹に言い返した。
「でも…貴方に面倒を見て貰って悪い気は…しません」
夏樹はポツリと桃に呟く。
「そうか…なら良かった」
夏樹の言葉に、桃は安心して嬉しそうに笑った。
ピピピッ
「音が鳴りました…」
「見せてくれ」
体温計の音が鳴り、夏樹は体温計を取り出すと…桃に言われ手渡す。
「38度4分…熱が高いな…」
体温計を見て桃は眉を潜めた。
「高いですか?このくらい…どうって事ないですよ」
「アホ。痩せ我慢するな。熱を馬鹿にしちゃ駄目だ」
軽く言う夏樹に、桃は呆れた顔をして注意する。
「取り敢えず…お粥作って来るから…安静にして待ってろ。良いな?」
立ち上がると、桃は夏樹に言い聞かせるように言う。
「分かりましたよ。味…薄めの味付けより、濃い味付けの方が良いです」
ちゃっかり夏樹は桃に注文して…
「濃い味付けだな?分かった。お粥は濃い味付けにするぜ」
桃は苦笑して夏樹に頷くと、夏樹の部屋から出ていくのだった。
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