夜と朝の間に…

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「ああ!!苦しい…生まれる…生まれる…アアアアアアアアアアア!!アアアアアアアアアアア!!」 一時預かりの母子保護施設のきょうこが暮らしている部屋に、きょうこの激しい叫び声が響いている中で、助産婦さんたちは必死になりまして出産の手助けをしていました。 陣痛は、3日にわたりまして続いていました。 そして、11月30日午前4時38分頃… 「オギャー!!オギャー!!オギャー!!」 きょうこは、無事に元気な男の子を出産することができました。 生まれた時の体重は3990グラム… 命名・よしたか… そう…私・イワマツヨシタカがこの世に生まれてきました。 きょうこ…いえ、実母と実父は私が生まれてくる前日に五十崎の役場に婚姻届を提出しまして入籍をしました。 その翌日に、私・イワマツヨシタカの出生届が五十崎の役場に提出されましたので私の本籍地は愛媛県となりました。 私と実母は、実父が一人前になるまでは家族が一緒に暮らして行くことができませんでしたので別々に暮らすことになりました。 私と実母は、昭和46年12月10日に波止浜の母子保護施設に移り住みました。 2歳くらいまでは幸せに暮らしていましたが、3歳の誕生日の前の日に実母に置き去りにされたのを境にしまして、人生が大きく狂ってしまいました。 昭和53年に今治市内のA小学校の入学式に行った時に名前を呼んでくれなかった…本来入学するはずだったB小学校に行ったら『確認しますので…』と言われて待たされてしまったことを機に、日本の学校教育を受けることをやめて渡米してアメリカ合衆国の学校教育を受けることになりました。
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