プロローグ・終着駅は始発駅

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昭和46年4月8日のことでありました。 場所は、国鉄今治駅の西側にあります女子高の体育館の入口にて… きょうこは、アイマイな気持ちで入学式の日を迎えたので気持ちがギスギスしていました。 進路が未定のまま中学を卒業しましたきょうこにとっては『面接だけの試験で合格をして高校入学なんて、ちっともうれしくないわ…』と思っていたので、気持ちがますますブルーになっていました。 きょうこの両親は『同い年の子たちが高校に行っているのに、うちの子だけが高校に行っていないのはかわいそうだ…』とか『うちの子が高校へ行っていないと近所の人から変な目でみられる…』と思い込んでオタオタオタオタオタオタしていたので『せめて高校だけでも行ってくれぇ…』『勉強できなくても、出席をするだけでも卒業証書がもらえるから…』『高卒の資格がなかったら、困るのはきょうこなんだよ。』『高校の資格がなかったら希望の職種に就けないのだよ。』などと言いまして、きょうこに高校へ行けと強要していました。 きょうこは、両親から受けた脅迫が原因で高校へ行くこと自体が苦痛になっていたので、入学することを辞退することを訣意(けつい)しました。 そんな中で、きょうこに受け付けの順番が回ってきました。 きょうこは、受け付けの人に対して『辞退します!!』と切り棄てる(すてる)声で言った後、学校から飛び出してしまいました。 きょうこは、学校から飛び出した後に今治桟橋の港湾ビルの中にあります待合室へ来ていました。 きょうこは、ひとりぼっちで待合室のイスに座りましてぼんやりと考え事をしていました。 アタシ… これからどうしようか… 高校入学を辞退した後… どのようにして生きて行けばいいのか… 高校中退同然のアタシを受け入れてくださる場所がなかったら… どうすればよいのか… 分からない… そんな中でありました。 「うう…(ぐは)…」 きょうこは、右手でくちもとをおさえたのと同時に大量に吐き出しました。 「ゴホゴホゴホ…ゴホゴホゴホ…」 苦しい… 苦しいよぉ… アタシ… もしかしたら… 【つづく】
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