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「あんた、何考えてるか分かんないし」だって。岡本絵莉花に振られてしまった。
岡本絵莉花。俺が一番好きだった名前。今は聞きたくなくなった。教室で彼女の声や、彼女の噂、ニックネームでさえ聞くと気分が悪くなる。鬱になる。
とぼとぼ歩いていた俺の体力は限界に達しようとしていた。
それでも何とか家まで帰ってくることが出来た。
最後に自分に残された力を振り絞って、俺は家の玄関を開ける。
迎える母の声。
「あれ優斗早かったね、おかえり!」
「二度とその名を口にするな!」
俺は生まれて初めて母さんに怒鳴った。
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