序章黒い剣士

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ゴオオォォオォ! 火の海になった村の中で複数の黒い影がぶつかり合っていた… キィン! ガキィン! ドサッ 黒い剣士「…」 魔人「ひ、ひぃ!許してくれ!」 魔物の命乞い…されど目の前にいる黒い剣士は、無機質で装飾など無いまさに殺すためだけの武器…剣を上に高く上げる…そして… 魔人「たずげっうばっ!」 魔物の体に振り下ろされ、グチャっと嫌な音をたて肉と血が辺りに飛び散る。 黒い剣士「…」 黒い剣士は、赤黒く染まった魔物を少し見下ろした後、他の魔物に視線を向ける。 魔人2「貴様!よくもやってくれたな!」 そう言いながら魔物は、普通の人間では、反応できないほどの速さで大きな爪を黒い剣士に突き刺そうとする… 黒い剣士「…遅い」 ズバンッ! しかし、風を切る音と共に黒い剣士を突き刺そうとしていた魔物の体がその爪を届かせる前に2つに別れる。 もはや断末魔を上げることさえ無い。 黒い剣士「…後は、貴様だけだ」 血に染まりながら黒い剣士は、言葉を発する…その言葉に恐怖などと言ったものなどなく、ただ目の前の化物を殺す…それだけの為に発せられた言葉に聞こえる。 魔人3「ひ、ば、化物!」 魔物は、恐怖で怯える目の前にいる黒い剣士に… 黒い剣士「笑わせてくれるな、俺より貴様らの方がよっぽど、化物だろう…なぁ?」 少しだけ怒りを露わにして声を出す、そしてそのまま目にも留まらぬ速さで魔物に近づき剣で両断する。 グシャ ポタ…ポタ… 魔物の血で赤く染まった剣を黒い剣士は、剣をはらい血を飛ばす。 黒い剣士「…」 その場にいた化物を全て殺した黒い剣士は、その無機質で装飾など無い剣をしまい火の海に包まれた村を背に赤黒いマントを棚引かせ歩き出す… 復讐をする為に…
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