第1章戦い続ける者

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老人「ところであんた兵士ってなりでも無いし…傭兵かい?」 黒い剣士「…まあ、そんなところだ」 老人「そうかい…実は、息子も傭兵だったんだよ…今でも憶えてる」 老人は、昔の事をぽつりぽつりと言いだす。 老人「昔、息子の嫁さん…つまりメアリーの母親がな病気になったんだ。それで稼ぐだけなら早いって事で傭兵を始めたんだよ。だが儂は、危ないものだし万が一息子が死んだら嫁さんと娘は、どうするんだ!?って言ったんだ…」 老人は、苦虫を噛み潰したように顔をしかめ悔やみながら言う。 老人「けどダメだった…息子は、行っちまったんだ…あれからいくら待ってもそのまま帰ってくる事は、なかった。そして、嫁さんも病気が悪化しちまってな…もし、わしがちゃんと止めてたら変わっていたのかもしれないな」 黒い剣士「…もし…なんてものは、無いさ。あるのは今だけ、例えどれだけ悔もうと時間が戻る事は無い…」 老人「…」 黒い剣士「…だが、生きているならば、今を悔やむ事の無いように生きるだけさ…最も死んだら意味が無いけどな…」 老人「そうじゃな、すまんな長話をさせて…そういやあんた、名前わ?」 キョウ「…キョウ、ただのキョウさ…悪いが少し休ませてもらう」 キョウはそう言って瞳を閉じると… ファサァ キョウに毛布がかけられる。 キョウ「…?」 メアリー「風…ひいちゃいますから」 キョウ「ありがとよ…」 その毛布を受け取りキョウは、深い深い闇えと誘われる…
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