198人が本棚に入れています
本棚に追加
なにが…と小さく動いた俺の口元辺りを揺れる瞳で見つめる冬樹くんは何故か俺の目を見ようとはしない。
だけどこのままじゃいけない気がして無理矢理視線を合わせると、さらにその黒い瞳は揺れた。
そのまま、同様に震える唇が、なんとかして紡いだ音に目を見張った。
「あそこの親衛隊長は…
目時夏果は俺の兄貴なんだよ!」
…へ?
「えええ!?」
随分と素っ頓狂な声が出た。だけど恥ずかしがってる場合じゃない。
あの人と冬樹くんが兄弟だって?
「驚いた?」
「う、うん…すごく」
た、確かに美人な所は似てるけど…
最初のコメントを投稿しよう!