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「で、なんでアンタまでここにいんの」
俺たちが四人掛けではなく六人掛けのテーブルで昼食をとっているのは今日は五人だから。
なんと冬樹くんも一緒なのだ。
西澤先輩の隊長から俺を守るなんてなんともイケメンな発言をした冬樹くんは、すぐに風紀が動けるようにとなるべく俺の側にいると言い出した。
有言実行な彼はさっそくその日の昼、食堂でまで一緒にいると言うのだから、昼休みに俺たちのクラスまで迎えに来た彼を見て倉谷も大友くんも、一足遅れて来た碓氷も驚いていた。
そしてなんと冬樹くんは俺が西澤先輩の隊長から受けていた嫌がらせや諸々を全部碓氷たちに話してしまった。
せっかく無い知恵絞って隠してきたのにこんなにあっさり暴露なんて、冬樹くんもなかなか侮れない。
全部知ったときの三人の顔と言ったら、もう…
俺の事を大切に思ってくれてるんだなぁって嬉しくなるけど、恐ろしいったら、ない。碓氷なんて眼光だけで人一人殺せそう。
その中で一人、倉谷は恐ろしい顔をしつつも驚いている様子はなかった。
もしかしたら、気付いてたのかもしれない。
ただ、ジャージのことは知らなかったようで、俺を睨んでくる目が怖い。
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