廻れ11

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ギョッとする四人にすらもう構ってられない程涙が出てくる。 「だって…だって心配がげだぐながっだんだもっ…ぐすっ」 「おい、那乃、泣くなよ…!ああ、もう、わかったから…」 鋭くしていた表情を困ったようにして碓氷が戸惑った手つきで俺の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。 俺はその手に頭をぐりぐりと押し付けながらえぐえぐと涙を流した。 俺だって別に何も気にしないで生活していたわけじゃない。 それどころか、ずっと恐怖を感じてた。 別に、嫌がらせの内容自体にそこまでの怖さはなかった。 ただ、意味が分からなかったんだ。 仲良くしたい人と好きなように接することの何がいけないのか。 しかも、第三者である他人がそれを非難して罰する意味が分からない。 おかしなことだらけだ。 分からないことだらけ。 それがただひたすら怖かった。
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