198人が本棚に入れています
本棚に追加
あまりのショックで本格的に泣き出した俺。気持ち悪いにも程があるが、許して欲しい。このダメージは大きい。
優しい山田さんは地面に伏せておいおいと泣く俺を立たせ、受付室に繋がる、管理人部屋と書いてある部屋に連れて行ってくれた。箱ティッシュ片手に。
あ、それさっき俺を叩いたやつ。
部屋の内装はさっき見てきた自分の部屋と同じだが、これを1人で使うのだから結構な広さだろう。
山田さんとソファに座り、渡されたティッシュで涙を拭いた。ついでにずび、と鼻をかむ。
テーブルに置いたパンフレットが目に入り、再び涙が出てきそうになったところで、山田さんが慌ててパンフレットを自分のお尻の下に隠した。うわ、御姉様が。
山田さんのその優しさ溢れるシュールな行動にいつの間にか涙が引いていた。
ふぅ、と深呼吸をすると、横からも安堵の溜め息が聞こえた。次いで頭をぽんぽんされる。
「よしよし、泣き止んだね」
「うぁ、はい…」
恥ずかしい。今までの行動を思い返すと恥ずかしい。というか端から見ればキチガイだ。
最初のコメントを投稿しよう!