深い愛

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この頃私は17歳 当たり前に未成年だ。 慶はいつまでたっても自傷を止めない私に喫煙を勧めた。   『お前がいつまでもリスカやめんけ…。薬やと思うて吸えって。』   今考えると、毒を薬と言い張る慶を天晴れと思う。 でも私は喫煙に手を出した。 生まれて初めて吸った煙草はマルボロメンソールだ。 マルボロ…赤いマルボロを竜ちゃんは吸っていた。 それを思い出しまた涙ぐんでしまった。   (ここまで私を心配してるのに何も言わないのは酷じゃないか?)   その考えが私の頭を駆け巡った。
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