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「あの時は貴方のこと憎いと思いました。」
キリッと睨んでやる。彼はビクビクと月島さんの後ろに隠れる。
「なにやってるんですか?馬鹿。」呆れる月島さん。
「けど、見事に私に似てますね。何か繋がりがあるのでしょうか?」
確かに月島さんは私とそっくり。というかほぼ双子である。現にクラスメート皆が私を月島さんと思っていた。
私は親戚はいないはずだ。母は幼い頃家族と離れてしまい、施設で育ったときいた。身内はいると思うのだが、全くわからない。
父親は、はっきり言って謎だ。愛知にいるのだが、月一回東北の会社に戻るらしく、その時に会うくらいで、他は一切わからない。
そうこうしているうちに、ホームルーム開始の時間がきた。
第5中は四日市南小と四日市東小、四日市西小が集まってくるので、地元でも初めて見る人が多いらしく、最初は自己紹介から始まった。
私の後ろに荻窪さん。隣は嶋田君。その隣に月島さんが座っている。あと、嶋田君の親友佐々木くんと、二人の幼なじみの真倉圭ちゃん、華ちゃんの双子さん。圭ちゃんの彼氏の白石圭佑君と仲良しになれた。ちなみに嶋田君は既に月島さんとお付き合いしていた。うーん、残念。
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