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こうして新しい友達も出来、楽しい中学校生活が始まった。
しかし、私達に大事件が起きるのだった。
4月の終わりに父兄の授業参観があった。
その日は、母の仕事も休みで、父と二人で来てくれることになり、私は前日からうきうきしていた。
朝学校に着く。月島さんはあまり浮かない顔をしていた。
「どうしたの、あやめちゃん?」
あやめちゃんに聞いたのだけど、どうやらあやめちゃんのお父さんは仕事が忙しく最近会っていないらしい。だから、あやめちゃんが第5中に通っていることも知らないようだ。
けど私にはあやめちゃんのがうらやましいと思った。事情によりあやめちゃんは嶋田君と一緒に住んでいるらしい。嶋田君の両親はすでにあやめちゃんを娘としているらしく、嶋田君のお母さんが二人を見に来るらしいのだ。既に親公認の同棲なんて羨ましすぎるよ。
そうこうするうちに父兄が入ってきた。入り口を見ているとお父さんの姿が。
私は声をかけようとしたとき、あやめちゃんが立ち上がった。
「お、お父様?」
「えっ?今なんて?」
お父さんはあやめちゃんの声を聞いて、唖然とした表情。
あやめちゃんはすたすたとお父さんのほうへ。
「なんでお父様がここに?私はなにも言ってません。」泣きそうなあやめちゃん。
そのあとに私のお母さんが入ってきた。そして…。
「えっ、あやめさん?」お母さんは私とあやめちゃんを間違えなかった。ただ、すごく悲しそうな顔をした。
「あやめもこのクラスだったのか…。」
「あやめもってなに?」あやめちゃんは大声で叫ぶ。教室は騒然となってしまった。
そして、あやめちゃんはお母さんを見てブルブル震えだした。「なんで、お母様が?お母様は…。」
あやめちゃんのお母さんはあやめちゃんが小さい頃亡くなっている。 でもなんで私のお母さんを見て?
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