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「えっ、静香さん?」嶋田君もビックリしている。私は嶋田君に聞いてみる。
あやめちゃんの家には仏壇がありお母さんの写真が飾ってある。その写真の人が私の母そっくりなのだと。
バン!!あやめちゃんはドアを乱暴に閉め走り出した。
「あやめちゃん!」嶋田君がすぐに追いかけていった。
授業が始まった。当然二人はいない。私の父と母を、綺麗な人が連れ出していった。私は…。
先生の制止を振り切って両親の元に走った。
学校が終わった。
私は綺麗な人…。嶋田君のお母さんに連れられて嶋田君の家にいる。嶋田君もだ。
私の両親はあやめちゃんの家で話をしているらしい。
嶋田君は、お茶を出してくれて私の前に座る。
「大体はわかっているよな?」私に気を使って言葉を探している。優しい人だ。
「そりゃね。」簡潔に答える。まだ、自分のなかで信じられないのだ。
沈黙のなか、両親とあやめちゃんが帰って来た。
想像通り私の父は月島グループ会長、月島松竹さん。あやめちゃんのお父さん。つまり私達は姉妹であった。
驚くことに私の母は三重県出身であった。三重に出張にきた父はあやめちゃんのお母さんそっくりの私の母と恋に落ち私が産まれたようだ。その少し後に東北であやめちゃんが産まれた。
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