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『亜由美も・・・一緒なんだろ?』
「あ、あの・・・」
『フフッ・・・隠そうったって、そうはいかないぞ? 私は、彼女の父親なんだからな。』
東條氏は、ご機嫌な様子で笑っている。
「すみません、東條さん・・・実は、オレ・・・」
観念して全てを話そうと腹を括った、その時・・・電話の向こうから、思わぬ言葉が聞こえて来た。
『ところで、戸叶くん。今度の日曜は空いてるかね?』
「今度の日曜・・・ですか?」
『ああ。よければ一緒に食事でも・・・と思っているのだけど、どうかな?』
「ええ、よ、よろこんで・・・」
『そうか。じゃあ、亜由美にも伝えておいてくれ。フフッ・・・キミとは長い付き合いになりそうだしな。お互い、腹を割って話をしようじゃないか。』
「はぁ・・・よろしく・・・お願いします。」
オレは、電話を切った後も・・・しばらくの間、放心していた。
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