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少しだけ落ち着いたのか、俺の腕の中でもぞもぞと動き出したので、後ろ髪を引かれつつも腕を緩めた。
そっと令ちゃんが顔を上げる。
泣いた為に、赤くなった頬と潤んだ瞳。
思わず、その唇をふさいだ。
…………やってしまいました。
令ちゃんはぽかーんとした表情で、何が起こったのか理解していないようだった。
あれ、今度は耳まで真っ赤になっていく。
俺の胸元に添えられている、令ちゃんのすらっとした手がぷるぷると震えてる。
…………言葉も出ないほど、怒ってるのかな……？
どうしよう。
嫌われるのは御免なんだけど……。
「えっとさ、令ちゃん。好きです、一生大切にするんで、付き合って下さい！」
どうすればいいのか分からなくて、勢いで告白した。
けど、マジギレっぽい令ちゃんが付き合ってくれるとは思えなかった。
諦める気はさらさら無い。
でも、これからは今まで通り会える訳じゃないしなぁ。
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