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大丈夫、フィアナちゃんが想像している関係にはなっていないと思うから。
勝つためには仕方がなかったと弁明するも、まるで話が通じない。
女の子のこういうところ本当に苦手。
どうする?
逃げる?
いや無理、ここで逃げたらもっと面倒なことになる。
同じチームだから会わないってのは無理があるし、度々部屋に押しかけてくるので体を休める時間が限りなく少なくなってしまう。
そんな学園生活は送りたくないので、こうやって愚痴を聞いているわけです。
レナ「アル君、今適当に話に相槌打っておけば話が早く終わるとか考えてるでしょ?私、そんなこと考えてるアル君の思うようにはさせないから」
いやなに勝手に妄想してるの?
そんなこと微塵も・・いや、まぁほんの少しは想ってたけど・・それでも真剣に・・
これ以上は話すまい、自分の首を絞めることになってしまう。
レナ「聞いてるの?アル君、もしかして他の女の子のこと考えてるんじゃないよね、そうだとしたらさすがの私も怒るからね?」
いやだから、もう怒ってるじゃん。
怒ってなかったら今頃おいしい夕食にありつけてるよ・・
アル「はぁ・・」
思わず零れる溜息、レナの怒りは触発され頬を理不尽にぶたれる。
何だろうか、滅多に怒りっていう感情は湧かないんだけど、なんか今凄くムカつく。
何でこんな目に遇ってんの?
僕は何もしてないじゃん、アルカナを使ったのは僕だけどあの試合に僕の意志はなった。
それを理解してくれていると少しは思っていたのに。
アル「何すんの?どうして、僕がぶたれないといけないの?」
レナ「アル君が人の話を聞かないか・・んっ!?」
レナの口を強引に右手で塞ぎ、壁に押し付けるアル。
心が黒い感情に支配されていく気がした、ねっとりと絡みついて行く負の感情。
憎悪、憤怒、悲壮。
アル「どの口が言ってんの?人の話を聞かないのはレナちゃんだろ?一度だって僕が言う言い訳を聞いてくれたことあった?考えても無駄だよ、ないんだから。フィアナちゃん、動かないでね?」
アルの意志がアルカナに呼応する、皇帝のアルカナが勝手に展開し、フィアナを地面に拘束する。
レナには横への重力の干渉、手足の自由を奪い恐怖を与える。
アル「人にストレスを与え続けるとどうなると思う?分からないかなぁ・・こうなるんだよ!」
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