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「あ……すみません」
私が謝ったのは、彼と顔が近すぎたせいだ。
「わかったならよかった」
焦る私をよそに余裕の笑みを向ける彼に私は顔の温度を上昇させる。
こんな風に過剰に反応している自分に恥ずかしさが上塗りされて、頬では赤みが増した。
すると、彼は何かを呟きながら目を逸らした。
「……まずいな」
彼は席を立って先生のデスクに椅子を戻すと、顔を隠すように自分の席に戻った。
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