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「梅雨、やっと明けたね」
朝からその言葉にぴったりの爽やかな笑顔を見せたのは平岡さんだ。
朝のうちはエアコンはつけずに事務所の窓を開けており、開け放った窓からは心地よい風が吹いていた。
この日は坂上先生も平岡さんも午前中から外出し、二人とも珍しくお昼前に戻って来た。
朝以外に日中三人でいられるのはごく稀だ。
私と同じことを思ったのか、いつもお昼時に事務所にいない坂上先生が珍しいことを言いだした。
「今日は三人でとなりのパンを食べようか」
私と平岡さんが同時に先生へ顔を向けると、先生は私の方へ顔を向けた。
「霧島君、君のおすすめを買ってきてくれるかな?」
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