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この夜、
俺たちのすぐそばに
彼女の存在があったなんて、
俺は夢にも思わなかった。
自分の気持ちが一途に彼女に向かおうとするその時、
彼女が俺から遠ざかっていこうとしてるなんて
俺は少しも思っていなかった。
もうすぐ梅雨明けだと言うのに
帰り道の夜空は厚い雲で覆われていた。
暗い夜空に浮かぶ灰色の雲は
俺の清々しい気持ちとは裏腹に
何だかとても不気味に見えた。
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