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「どっちからやる?」
「佑都からでいいよ」
恵実が譲ったので、俺から水晶に魔力を流した
あまり流しすぎると壊れるかもしれないので蒼炎属性という属性の魔力を僅かに流す
するとほんの、軽く流したはずなのに水晶は
真っ二つに割れた
三人の間に流れる沈黙
俺も恵実も少女も黙って割れた水晶を見つめる...
「ふん!」
と、俺は無理やり水晶をくっつける
が、接着もしていないので敢え無く二つに分かれてゴロンと、座布団から転げ落ちた
「佑都...」
「佑都君...」
恵実と少女の視線が痛い
俺は再び、水晶をくっつけて、今度は恵実からもらった力を使ってみる
創造属性という、文字通り者や事象を想像する属性の魔法を発動、水晶が割れる前に戻るのをイメージする
すると水晶はきれいに元通りになった
「ふぅ」
息をつき、額の汗をぬぐうふりをする
「いや何事もなかったみたいな顔してもだめだよ!?」
「チッ」
少女から突っ込まれてしまった
普段ならこういうのは恵実の役割のはずなのに
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