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だんだんと声が遠くなってきた。どうやら遂に、俺は死ぬようだ...
「佑都、ごめんね...巻き込んじゃって」
不意に、唇に柔らかい感触。恵実が俺にキスをしていた
「あたしは佑都のことを、大事に思ってるよ...なんて!柄でもないよね!」
恵実は普段通りにカラッと笑うがその瞳には涙が浮かんでいた
「前々からしたかった佑都とのキスしちゃったけ
ど...キスしたの初めてならごめんねw」
「...殺す」
「ごめんごめん!」
恵実は手を合わせて懇願するように謝罪する
「...他に...言っておきたいことは?」
小さく問いかけると、恵実は一瞬だけ何か考える素振りを見せた
「これで終わりじゃないよ、すぐにまた会えるから...またね」
その言葉を最後に、俺の意識は完全に鎖された
俺は...
死んだのだ
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