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来週に迫った体育祭の準備で、校内は教職員も、忙しそうに立ち回り、生徒たちは、体育委員だけが参加していた。
男手が足りないという知らせで急遽運動場に向かう。
たまたま近くにいた前島先生も、同じエリアを受け持っており、ブルーシートを運ぶことになった。
倉庫の重い引き戸を開けて、手探りで壁を触り、スイッチを押すも、ほぼ半分電球が切れていた。
「この辺だったと思うんですよね…」
やがて、目が慣れてきて記憶を頼りに置き場所へ向かう。
「あ、これかな…? これ、これ!」
青いブルーシートの上に、厚いマットが乱雑に敷き詰めてある。
毎年のことだが、整理整頓をしなければならない時期だ。
イベント直後は誰もチェックできていない。
今年度は校舎の新築も入って多忙になったため、適当な片づけぶりが見て取れた。
「すみません、ここ、引っ張り出してもらえますか?」
「これですね…んしょっ」
前島先生が押さえてくれる間に、俺が下の荷物を出す段取り…のはずなんだが…そうはうまくいかなかった。
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