第3章 ブルーシート

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俺は、先生の手を、口元へ引き寄せる。 「先生…」 口に、先生の中指を入れた。 痛そうな箇所ごと、きゅっと…少し吸う。 「ん…」 そんな甘い声を出さないで…つい、舌を絡ませてしまう… 「あっ…」 そんな色っぽい声…。 手首ごと掴み、ぐいっと先生を引き寄せた。 「あ…」 ぎゅう…っと抱き締める。 先生も…腕を俺の背中に回し、固く抱き締め合う。 俺の奥が…熱くなって、固く…なって…息が荒い。 心臓の音ばかり聞こえて、平静を保つのがやっと…。 キス…しそう。いや、するべきだろう…。 クソッ…! 待て…!  俺はブレーキを、フルでかけた。 通常モードに戻れ、ユキ! 良心の叫びが、遠くで聞こえた。 暴走機関車にフルブレーキがかかり、車輪とレールの間には激しい火花が散る。 「…あ、あの…」 「…」 「すみません」 抱き締めながら言うセリフじゃないよな。 俺は天井の蛍光灯を、ただただ見つめながら…。 「戻り…ましょうか…」
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