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「戻り…ましょうか…」
少しずつ…身体を…手を離す。
本当はずっと、ずっと、こうしていたい。
触れ合う部分や、細胞ひとつひとつが別れるのを惜しむかのように。
…ゆっくり…離してゆく。
まだ、汗ばんでる。
…困ったぞ。
俺の…破裂寸前…
生理現象は、性別には関係ないっていうのか。
お。荷物を持ち上げると、ちょうど隠れて見えない。こりゃ、いーや…
「先生、一応…保健室行ってください。あとは、僕が運びますし」
平然さを取り繕ってはいるものの、背中は汗だくだ。
「…そうですね…、あの、ありがとうございます…」
…そんな、物憂げな顔をしないでくれ…
先生は保健室、俺は運動場に。
別々の方向に体は離れても、俺たちは、少しずつ近づいていた。
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