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次の日、ふられた私は、重い足取りを会社に向ける。
こんな日に限って、新発売の口紅のポスターの最終確認、、、、、、、。
きっと、社長とも顔をあわせるだろう。
私は考えただけで憂鬱だった。
デスクで作業していると、大谷くん、という、私がいつも外出の際に連れている新入社員が、声をかけた。
「先輩!!
江崎先輩!!
どうしたんすか、顔しかめちゃって!
美人が台無しっすよ!笑」
大谷くんは、軽口をたたく。
「そんなお世辞言ったって、何にも出ないわよ?
もーーー、要領がいいんだから!
で、何の用なの?」
私は、尋ねる。
「何の用って、先輩さっきからずっと呼んでるのに、気がつかないから、、、!
どうしたんすか?何か、心配事っすか?」
大谷くんは、尋ねる。
「ううん、何でも無いの!!
それより、何??」
「あぁ、さっき、社長が、先輩を呼んできて欲しいって、偶然頼まれちゃって、、、、。」
大谷くんは言う。
私の顔は、一瞬引きつる。
「そ、そう!
ありがと!」
そう言い席を立つ。
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