杏とメモ

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「そうだ。これが美弥子から聞いたのをまとめたメモ。それとこれがおふくろからの――」 「あーはいはい。まいどありー。のり子さんには毎度お世話になってるからね。いっつも野菜はおすそ分けなんだ」 「そうなのか。こちらこそ世話になってる」  そんな会話を繰り返し、俺が書いたメモについて話を合わせる。 「このメモ、よく出来てるね。美弥ちゃんがこんな詳しく話してくれた? それとも――――」 「両方だ。でなければこんなにまとまらないからな。しかし、馬鹿話にしてはうまく出来てるだろう?」  うんうんと感心してメモを眺めている。そしておふくろのメモに裏があるのをわかったらしく、よく読んだ上で話し始める。 「実はね、これが始まったのが七年前。オカルトな話が出始めたのがそれくらいなんだけど、一気に七不思議的なことになっちゃって。それに合わせて関連付けられたのが――――」
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