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希望に胸が膨らむ。
だが、移動手段はバスも電車も使えない。
運転免許なんて持っていないし、この体型では自転車は無理だ。
「徒歩しかねぇか」
スマホも金も持っていても意味がないのだから家に戻る必要はない。
それよりも、まずは『生きている』ものに会いたい。
自分一人じゃないんだという安心感が欲しい。
出来ることなら、この現状を理解している人の話を聞きたい。
それが更に絶望的な話であっても、一人ぼっちじゃないだけマシだ。
「あんとき……。一人にしておいてくれよなんて言っておきながら、皮肉なもんだよな。一人になったらなったで、心細いだなんて」
そうは言っても、これはゲームの世界ではない。
自分で考え、自分で行動するしかないんだ。
俺は覚悟を決めてコンビニから足を踏み出した。
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