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真っ赤に染まる夕日が水平線に沈んでいく様を見つめながら、腕の中にある温もりを愛おしく思う。
「だから旅に出たんだ。お前と出会う為に。そして、これから新しい仲間達と出会う為にな」
頭を撫でると、「にゃー」と柔らかな声で鳴く。
あれから数十日。
いや、数カ月は経ったのかもしれない。
結局、未だに「人間」とは出会えてはいない。
けれど、コイツと出会えた。
この奇跡は、くじけそうになっていた俺の心に希望を与えてくれた。
一人じゃないってことが、こんなにも心強いことだなんて。
こんなにも癒されることだなんて。
一体、誰が想像しただろう。
大地を踏みしめ、真っ直ぐ歩いて行けば、必ず生きているものに出会える。
コイツと出会えたことで、萎えてしまった気持ちが復活したのも確かだ。
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