11人が本棚に入れています
本棚に追加
「触るのは禁止とか注意されると思ってたんだけど……」
「別に好きなだけ触って構わないわよ。どうせびくともしないから。
ただし気を付けないと怪我するからね?」
「……もし抜けちゃったりしたら?」
「そんなことありえないから心配しなくていいわよ。
ある程度片付けてくれれば助かるからお願いね」
「了解」
まだ半信半疑だが、瑞枝が大丈夫と言うのだから大丈夫なのだろう。
それよりまずは倉庫の整理からだ。
瑞枝に見送られ、倉庫へ向かう。
しっかし監視無しで神社の倉庫に入れるなんて、信用されてるな。
ここはその期待にしっかり応えないと。
桜花神社の拝殿から少し離れた場所に倉庫は鎮座している。
とはいっても本殿の隣だし、赤い鳥居も目に入る。
瑞枝が箒で境内の掃除をしているのを見つつ借りた鍵で倉庫を開け、中に入る。
「暗いな」
昼間とはいえ、倉庫内は薄暗い。
明かりを点けて全体が見えるようにする。
広さ的には10畳くらいか?
棚がいくつか設置されており、その中に本や小物が並べられている。
それ以外にも多少乱雑に本やダンボール箱が床に置かれているが、量はそんなに多くない。
これを片付ければいいのなら、半日もあれば終わるだろう。
最初のコメントを投稿しよう!