第3章

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意識が遠のいていく。 全身が寒い。 ルルーーお前は第二皇女なのに歴代最弱と後ろ指を指され、それでもひたむきに努力して太陽のような笑顔を尽くさなかった。 そんな君の姿を見て、僕は敵の刃からも、心のない言葉の雨からも守れる騎士になると誓った。 ルル、お前はまだ巫女の加護に覚醒していないだけだ。 お前の味方だった父上、母上、そして僕が死んだが、君には新たな味方がいる。 どうか、その太陽のような笑顔をまだ消さないでくれ。 ジルーー君は確かに多くの人間を殺めた。 だが、それは自身の莫大な力を制御しきれずになってしまったこと。 今の君なら、数多の人々を救える。 君は悪魔の子なんかじゃない。 君は、僕たちにとってーー
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