序章

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なにも、魔力と属性だけで悪魔の子と言われていたわけではない。 世界共通の神話、そしてその最後のページに書かれた“世界を破滅させる悪魔の子”の特徴が俺と完全に一致していたのだ。 冷たい鉄のような鈍い銀色の髪、返り血に染められたような赤黒い瞳。 美少女のように美しいその容姿は全てのものを魅了する。 そして、その悪魔の子は4歳で魔力に目覚め、その魔力の量は大人をも遥かに超越するほどの膨大さ。 さらに、“相反するその属性”だ。 俺はどこにいっても虐げられた。 何度死刑にさせられかけただろうか。 何度剣を向けられただろうか。 その度に泣き叫び、気づけば全てが凍てついていた。
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