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日々、育児を続けていく中で失敗することもあった。おむつをとったばかりのころ、桃がトイレに行きたがっているのに気がつかずに外出先で粗相させてしまったこともある。わがままがどうしても許せず、人前で大きな声で叱ってしまったこともある。
その部分だけ見たら、自分は思慮の足りない未熟な母親だったかもしれない。
でもそれは氷山の一角なのだ。残りの生活を見守って、「今日はよく頑張りましたね。いい声かけできてましたね」なんて言ってくれる人はいないのだ。
誰かにほめて欲しくて子供を育てているわけじゃない。家事をしているわけじゃない。それでも、はるか先の見えないゴールをめざして歩く毎日に、不安はいつもつきまとった。
自分たち親子が進むこの道は間違っていないのか、ちゃんと前へ進んでいるのか、誰かにたしかな地図を書いてもらいたい気持ちになってしまうのだ。
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