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「にゃぁぁぁぁぁぁ!!!」
スピカさんが餌を食べ終えたのか顔を洗いながら、今日のお礼の様な鳴き声を出した時だった。コスプレ男は後ずさり私の背中に隠れ小刻みに震えていた。一瞬、何を怖がっているのかと思ったがどうやらスピカさんに怖がっているのだと解った。
「何?貴方猫アレルギーか何か?スピカさんは家族なのでそう言う態度は止めて貰えます?」
「う、五月蠅い!何だお前!竜使い(ドラゴンライダー)か何かか!あんな魔物を飼ってるとか何者だ!」
何だか解らなかったが、どうやら失礼な事を言ってきているのは解った。仕方がない為、仕事に行くと言い部屋から無理矢理追い出すと、変わったコスプレ男は何かを言って来ていたが容赦なく家の扉に鍵をかけた。
とにかくコスプレ男の話なんて聞いてられないと仕事に向かう。次に家に帰ればもうコスプレ男は居なくなっているだろうと思った。しかし、コスプレ男は思いのほかしつこかった。何度も呼びかけて来たが最後には”女待て!”と暴言を吐く始末である。小走りで逃げた。
バスに乗り電車に乗り換える為、バス亭で待っていると等々コスプレ男は私に追いついてきた。勿論、男はコスプレしたままである。着いて早々”私の言っている言葉が理解できないのか!”と何故か逆ギレで迫って来た。
「いい加減にしてくれない?貴方なんで私追いかけてくるのよ!自分の家にでも帰れば?」
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