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「、、、、、、、何と言うアタシの犯罪係数の上がりそうなほどのイケメン、、、、、、、、」
アイドル級の整った顔立ちのコスプレ狂は、通報寸前で思い止まられたのはひとえに、彼女の好みであった為である。生唾を飲み込み、襲い掛かりそうになる衝動と戦っていると、小さな呻き声と共に切れ長の瞳が薄く開いた。
「こ、、、、、、、此処は何処だ。貴方は、、、、、、、、、、」
コスプレ狂は目を覚ました。そして目が合うとアタシの手を握り言ってきた。と言うか顔とは違い思ったよりもゴツゴツとした男らしい手に強く握られ心拍数がオカシクなっていく事を感じた。
「貴方が私の介抱を行ってくださったんですか!ありがとうございます!しかし、この国は一体どこでしょう?召喚の儀が失敗してしまった様で、、、、、、、」
上がった血圧が段々と下がり全身の体温が冷え切っていく事が解った。召喚の儀?恰好だけでなく言っている事までコスプレ狂の様である。正直もう顔だけではコイツの面倒は見きれないなと思ったその時だった。
「しかし、この小屋は一体何なんですかね。ケロべロスの巣に忍び込んだ時よりも酷く荒れているようだが」
冷えた体に血が巡り今度は血圧が上がり過ぎるのを感じた。簡単に言うと頭に血が上った。何だケロべロスの巣って!この頭のおかしい男を何とか穏便に家から追い出すには、このまま家を出ると同時に警察を呼ぶか、適当に上手く話を逸らすしかないと考えていたその時だった。
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