父とお菓子

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父が死んだ 物心がつく頃には既に父の作るお菓子を食べていた 父の横で砂糖を量ったり、卵をかきまぜたり、一緒に何かをするのが楽しかった 父が残したレシピを見ながら一人でお菓子を作ってみたが、どうしても同じ味にならない こんなことならもっとコツとかきちんと教わっとけばよかったと後悔した 一人で作るのは寂しくて、でも、忘れたくなかった 最近やっと、懐かしい味にまた再び会うことができた おかえりなさい お菓子を作るたびに父に会える
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