てんをしらぬこら

ある子どもの夏休みの日記より

8月6日(土)　天気:わかんない

今日は何もない日。たいくつないちにちだった。

お父さんもお母さんも、夏やすみなのにおしごとなんだって。

友だちのたくくんもかなちゃんもみんなじゅくのかきこーしゅーでいそがしいんだって。

ぼくはひとりぼっちだったから、日記に書くことがないんだけど、それじゃおこられちゃうから、今日のことでもしらべて書くことにした。

今日は平和の日っていうんだって。なんで夏やすみなのに、しゅくじつなのだろう。山の日もそうだけど。夏やすみいがいだったら、ちゃんと休みがふえて、とくした気分だったのに。

8月7日(日)　天気:わかんない

今日も何もなくてたいくつないちにちだった。

今日もお父さんもお母さんもしごとでおそくなるって言っていた。

今日は、ほんとおはお父さんとお母さんと、3人でゆうえんちに行く予定だったんだけど、ふたりともおしごとをやすめなかったんだって。

おとなって、こどもよりもしごとのことのほおがすきなんじゃないのかな。

8月8日(月)　天気:わかんない

今日も何もなくてたいくつないちにちだった。

今日は、夏やすみまえに、ほんとおはたくくんとかなちゃんといっしょに、プールに行く日だったんだけど、たくくんもかなちゃんも、かきこーしゅーにいそがしくって、ぼくとのやくそくなんてわすれているみたいだった。

ぼくは、かきこーしゅーにいくひつようがないからわからないんだけれど、こどももさいきんはたいへんな世の中になってるらしい。