第1章 ゆめ

6/9

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
そんなこんなで午前中の授業を終わらせた後の昼休みのことだった。 昼食を済ませ、春樹と話していると教室の入り口で見覚えのあるちっちゃい女子が俺たちに手を振っているのに気がついた。 「おーい!今朝のお兄ちゃんたち!」 「あー、えっと…。夏樹さんだっけ?」 「せや!改めて自己紹介させてもらうわ!うちは夏樹 青葉!なかようしたって!そんで…お兄ちゃんたちの名前聞いてなかってん、教えてくれる?」 「そーいやそーだったな。俺は秋野 ツバキだ!よろしくな!」 「僕は櫻井 春樹。よろしくね、夏樹さん。」 「ツバくんと、春君やね!よろしゅう!」 俺たちは日を重ねるにつれ仲良くなっていき、「スーパー季節ブラザーズ」が「季節3バカトリオ」へと変化した頃、全ての授業が終わり、生徒たちは部活動へと取り組んでいるなかツバキ 春樹 青葉の3人は教室でまったりと話をしていた。 話と言っても大した話ではない。「今日の授業ねむかったなー」とか、「もう直ぐ就活の時期やねー」とかそんなくだらない話だ。 ふと突然、青葉が奇妙な話しをしてきた。 「奇妙な」と言ってもその奇妙さが俺たち3人全員が奇妙だと感じるかはわからない。 青葉はこう言った。 「最近うちな?不思議な夢を見んねん。日本じゃなくて、何処か別の国やねんけどな?妖精とか魔法とか…そんな感じのやつがあるような、そんな世界の夢やねんけど…」 と。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加