第12章 Killing Me Softly
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父はそれだけ言うと空っぽの僕を 荷物と一緒に車の後部座席に押し込んだ。 無言のまま 車が別荘を後にする。 隣に乗り込んだ弟は しきりに僕の方を見つめていた。 手にしていたのは 星の観察記録だ。 アンジュと砂浜で交わした 初めてのキス――。 あれから怒涛のような毎日。 実際のところ 幾日も経っていないのに。 僕の心は上昇と下降を繰り返し 身体もまた――。
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