*3rd Story*

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【隆弘side】 あんな真司郎、初めて見た。 そしてこんなに声を荒らげたのも久しぶり。 隆 「あ、伊藤さんを探さなきゃ!」 俺は慌てて、店を出た。 隆 「どこにいるのー!」 「伊藤さーん!!」 探しても、見つからない。 疲れて、公園のベンチで休もうとしたら…… 「ううぅ……泣」 女性の泣き声が聞こえた……。 まさかと思い、覗いてみると…… 隆 「やっと、見つけた……ハァ」 千 「あ……」 彼女は泣いていた。 とても悲しそうに辛そうに泣いていた。 隆 「辛かったよな、ごめんな。」 千 「ううん、大丈夫だよ!」 無理して、明るく振る舞ってる。 そんな顔しないでよ…… 隆 「浮気とかでいなくなったんじゃないだろ?」 千 「……うん………………泣」 隆 「そっか、もっと辛かったよな。」 いつの間にか、俺は彼女のことを抱き締めていた。 千 「もう少し……」 隆 「え?」 千 「もう……少しだけ、このままでいて……!」 そう言った彼女は溜めてた涙を一気に流した。 千 「うわぁぁぁん!泣」 俺は背中をポンポンしてあげることしか出来なかった。 そして彼女は次第に俺の胸の中で眠ってしまった。 隆 「伊藤さーん……」 ダメだ、こりゃ寝てる……。 どうしようか? 彼女の家知らないし、だからと言ってここにいるのも風邪をひく。 隆 「俺の家で寝かせるしかないか……。」 歩いて5分もかからないところにあるから、彼女をおんぶして、夜の暗い道を進んだ。
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