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そうだ。そんな風に扱われることを、私はいつも意識していた。
そしてそれを悲しいと思っていたのだ。
私は篤志の中で、けっして一番になれない。そんなこと最初からわかっていた。
でもそれが、いつか変わる日がくるかもしれないと、私は心の奥で願っていたのかもしれない。
「私ってなに?あっちゃんにとって、私って何なの?」
彼は少し視線を落とした。
「大切な人だよ。……いつもそう言ってるじゃないか」
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