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空がゆっくりと暗くなっていく。
夕方からは雨が降り出すだろう、とニュースで言っていたのを思い出した。
窓の外の街路樹が、さわさわと揺れている。
土曜日の午後。
休日だというのに、このカフェは空いていた。
そして彼と私の間は、奇妙な沈黙が支配しはじめている。
もう話すことはないのかもしれない。こうして向かい合うとそう思う。
それでも会いたいと思うのは、どうしてなんだろう。無くしたくないと必死になるのは、なぜなんだろう。
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