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「あっちゃんてさ、私には何を言っても、何をしてもいいと思ってるよね」
篤志の手を振りほどいて、私は言った。
一瞬、彼の手がひるんだすきに、少しだけ距離をとる。
こつん、と私の靴の踵が花壇のはしに触れた。
「……どういう意味?」
彼の顔が、少しだけゆがむ。
「そのままの意味だよ。他に意味なんてない!」
笑っているつもりだったのに、私の喉から飛び出した声は、まるで悲鳴のように悲しげだった。
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