第1章

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月の雫がポタンと落ちて 夜の闇に滲みました 「どうして泣いている」 ふと、呼び掛け 月は雫を落とします 闇に勝るわけもない 憂鬱な黄色が滲み 周りの星々たちも 心配そうに闇を照らします 月は雫を落とします 落ちた黄色は夜に飲まれ 月は無着色の白と化していきます 「ほう」 納得がいったかのように はしごを降り始めました もうじき、夜明けでございます 真昼の月
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