夏のお狐様

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B「何じゃこれは?」 A「アイスという冷たくて甘い菓子です姫様」 B「ほう、アイスか。冷たくて甘いとは珍妙な菓子だの」 A「その冷たさを人間は楽しむのですよ」 B「なるほどのう。人間はなかなか風流を知っておる。面白い種族じゃ」 A「姫様、アイスとやらは短時間で溶けるのだそうです」 B「溶けるとな?ますます珍妙な菓子じゃな。味はどうであろう…」 A「姫様!私が先に毒味を!!」 B「何じゃ、お前は妾に毒が入っているやもしれぬ物を食わせるのかえ?」 A「そ、そのようなことは!」 B「ふふ、分かっておる。お前が妾に害をなす者ではないことは妾がよう知っとる。さてアイスをいただくとするか」 A「姫様…」 B「うむ!冷たくて美味い!気に入ったぞ♪」 A「気に入っていただけたようで何よりです」
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